wanderer

人生放浪記(まだ更新中)。物心ついた頃から性別に違和感あり。職業選択の不自由を味わいながら結果的に「放浪者」になってしまったこれまでの人生を振り返る。

公務員時代4

2年目から、仕事と学業の両立が始まった。相変わらずクソ係長は私にだけ厳しく、それでも周りに支えられて何とか勤めていた。
仕事は相変わらず、前任者の尻ぬぐい的なものばかりだった。とにかく過去の帳簿がいいかげんで、それを正すことに時間をとられた(私がいた時代は手書き処理だった)。
また、隣の関連施設で大きな会議があるときは、お茶くみ要員で女性職員だけ駆り出されたりした。会議が終わってお茶碗の後片付けをし、夕方、職場に戻って中断していた自分の仕事をしていると「残業するやつはバカだ」と言ってクソ係長が帰っていく。そんな日が続いた。
ある日、私は報告を忘れたか何かで、みんなの前でいきなりクソ係長に怒鳴られたことがあった。
それまでこらえていたものがプツンと切れ、不覚にも私は涙を流してしまった。なんで自分だけこんな目に遭わなきゃいけないんだ。覚えていないが、泣きながら説明したような記憶がある。
もう無理、辞めてやる!!!!
私はちゃんと仕事をしようとしてるだけなのに、あいつは何が気に入らないんだ。まだ19の私は、じじいにおべっかを使う処世術も持っていなかった(今も持っていないけど)。また、純粋に人を信用してしまうところもあった。クソ係長に対する悩みを聞いてくれた(ふりをした)他の係の男性職員が、あとで本人に告げ口していたのだ。今思えば私も甘かったのだろうが、まあ、本当に魑魅魍魎とした職場で、クセの強い人たちだらけだった。
これのどこが〇民の役に立つ仕事なのか? これって本当に公共の役に立つ仕事なの?
念願の大学での勉強も、1、2年は高校のおさらいみたいな感じであまり面白くなかった。終電近い帰りの電車では、疲れ果てて寝てしまった。なんだか太もものあたりがもぞもぞする…。ふっと目を覚ますと、ちょうど駅に着くタイミングで、男が私の太ももから手をひいてあっという間に逃げてしまった。痴漢されていた。
やり場のない怒りがこみ上げた。なんで私は警察官になれなかったんだ。あいつを現行犯逮捕できたのに!!!!
もう精神的にクタクタだった。
 
いつしか、私は退職届をバッグに忍ばせて通勤するようになった。
今度理不尽に怒鳴られたら、退職届を突きつけてやる。我慢の限界だった。