wanderer

人生放浪記(まだ更新中)。物心ついた頃から性別に違和感あり。職業選択の不自由を味わいながら結果的に「放浪者」になってしまったこれまでの人生を振り返る。

終わった

退職すると決めてから約2週間、長かった。
配達物の数は増えるばかり、端末処理の物も増える一方。自転車に詰めない大型の箱物なんかもくる。植物も! こんなふうに郵送できるのか、知らなかった。
この仕事を始めた直後から、夢でうなされることが多かった。
夢の中でも仕事(配達)していた。うわーっとなって夜中に目が覚める。そして眠れない。悪循環が続いた。
さらに、仕事前の体操。ラジオ体操みたいなあの独特の音楽が頭の中でリフレインしている。自覚している以上にやられていたようだ。働き始めてすぐ、口にヘルペスができた。そして一昨日、またヘルペスができた。
嫌になってすぐに辞めてしまう自分の悪いクセを今回は我慢しようと思ったが…これまでいろんなところで働いてきたが、ここが一番キツイ。年齢的な(体力的な)ものもあるのかもしれない。
分単位で端末で行動を把握される。別に悪いことなんかしないが息苦しい。
 最近は外国人(ベトナム人)の住人が多く、読めない宛先の手紙が来ても、番地が合っていれば投函した。苗字の異なる人が一世帯にたくさん住んでいる家。表札のない家。これで誤配だと言われるとちょっと納得がいかない…と思った。ポストが広告でいっぱいの家。片付けろよ。ハガキが入んないじゃないか。
オフィスで嫌なやつと一日中同じ空間で過ごすより、気がまぎれていいかなと始めた配達の仕事。甘かった。配達中はたしかに気が楽だ。でもポストに入らない荷物を届けに対面で渡すとき、その家の「気」を受け取ってしまう。
私が担当していた地区は団地で、なんといっていいか、全体に「気」がよどんでいるように感じた。配達する手紙も督促状だったり、支払遅延のお知らせだったり、裁判所からの封書だったり。対面で出会う住人も…な感じの人が多かった。
ああ、ダメだ。よくない「気」を感じ取ってしまう。
仕事が終わって家に帰ると、着ているものをすぐ脱いで洗濯、部屋の掃除、玄関の掃除をした。悪い「気」を家に持ち込みたくなかった。
体重がグッと落ちた。
お世話になった人に最後のあいさつをして、社員証やらいろいろ返して…やっと終わった。
あとは来ていた制服を洗濯して、明日返しに行って、やっと手が切れる。
明日はゆっくり寝よう。