wanderer

人生放浪記(まだ更新中)。物心ついた頃から性別に違和感あり。職業選択の不自由を味わいながら結果的に「放浪者」になってしまったこれまでの人生を振り返る。

ブルーム~カナナラ

次はブルームへ。ここまでジンベイツアーで仲良くなった子たちと旅をした。途中で休憩したロードハウスに飼育小屋があり、そこにセキセイインコちゃんがたくさんいた。久々に見てうちの子に会いたくなった。その隣にはガラー(モモイロインコ)。かわいいなあとついセキセイのノリで網の中に指を入れたらこっちに来てくれた。甘噛みのつもりだったと思うがなにせ大きい鳥だ。血が出てしまい、あわてて指を引っ込める。ガラーの前には「咬むから注意せよ」と貼り紙が…。トイレで指先を洗ったら、人差し指の先端がほんの少し欠けていた(苦笑)。絆創膏を貼ったがしばらく血が止まらなかった。痛かった~。
カナーボンでは乗り継ぎだったかで3時間の空き時間ができた。変な日本人の男が席を間違え、私の席で眠りこけていてなかなか起きなかった。えらい迷惑した。
ブルームへは夜到着。雨が降っていた(今思えばまだ雨季が長引いていた)。蒸し暑い。北上するにつれて湿気が多くなってくる。ジンベイのツアーで一緒だった子とはここまで一緒に旅をした。バックパッカーにチェックイン。翌日は晴れ。やばいくらい暑い。ケーブルビーチで一緒にチューブライドをやる。面白かった。そしてキャメルライド。ラクダに乗るのは初めてだった。愛嬌のある顔だけど…ツバが強烈に臭かった。夕方、再びケーブルビーチに行き、夕日をバックにラクダたちの写真を撮った。潮の引いた遠浅の海が美しかった。
私はこのあと、ブルームから未舗装のギブリバーロードを突っ切りカナナラまでいくキャンプツアーに申し込んでいた。そのあとまたブルームに戻り、今度は飛行機で一気にケアンズに渡り、東海岸を旅してメルボルンに戻る予定だった。が、残念なことに雨季が終わりきらず、車が通れないということでツアーが中止になってしまった。上(ダーウィン)から下りてきた人の話だと、バスでさえタイヤが半分近く水に浸かったらしい。あ~大金はたいたのになあ。
 やることがなくなってしまったので(カナナラ発の)バングルバングルのデイツアーに申し込んだ。とりあえずツアーの終点地だったカナナラにバックパッカーの予約をしていたので移動することになっていたのだ。ブルームから同じバスに乗ったアボリジニのおばあさんが途中で降りたのだが、友達?との別れが惜しいのか、降りた後もしばらくバスを離れない。ようやくバスが出発というとき、わんわん泣きながら(バスに乗車している友達?)に手を振っていた。そしてあふれでる涙をぬぐうためか、着ていたTシャツをまくってた。私は窓側に座っていたので…おばあちゃん、見えちゃったよ(苦笑)。
1996年4月20日。バングルバングルのツアー。まずセスナでバングルバングルの近くまで向かった。私ともう一人日本人の女の子も参加していた。話を聞くと、彼女も私と同じギブリバーロードのツアーに参加するはずだったという。セスナは初めてだったが、まったく怖くなかった。これまでとは違う緑の景色、山並みが続いていた。オーストラリア最大の人造湖レイク・アーガイルをまたいでいった。いざ着陸。「空港なんてあったっけ?」と思ったら、なんとそのへんの平地、かろうじて道(アスファルトではない)とわかるようなところにガタガタしながら着陸した。すげーアバウト(笑)。今度はそこからヘリに乗る。ヘリも初めてだったが、とても面白かった。シートベルトはしているが、窓が大きいので半分くらい身を乗り出すことができる。私は夢中で写真を撮った。上からみるバングルバングル。不思議だった。先のダート突っ切りキャンプツアーに行けなかった分をここで消化した。
カナナラはブルームよりさらに小さな町で、なんにもない。近くにスーパーとレッドルースターがあるので助かったが、内陸なので水辺がまったくなかった。水辺を求めて、半日のカヌーツアーに参加した。キャサリン渓谷で初めてやってから、すっかりカヌーが好きになっていた。この時は2人乗りで、私は前、後ろにガイド。ビリーティーとスコーンがおいしかった。ビリーティーはバケツに沸かしたお湯に紅茶の葉をいれ、それをぐるんぐるん回すだけ。小学校の頃、掃除の時間にバケツに水を入れて「落ちないよ~」とか言って遊んだ記憶があるでしょう? まさにアレ。私は最初知らなかったので「このガイド頭おかしくなった?」と思ってしまったけど、これが正式なビリーティーの淹れ方らしい。おおざっぱに淹れたビリーティーとスコーンがとってもおいしかったのを覚えている。
やることがないので散歩がてらハイデンバレー国立公園の中の山に登り、そこで本を読んだりしていた。バオバブの木もあった。誰も来ない。なんだか静かすぎて怖いくらいだった。
宿に戻ると、近くの広場でアボリジニの子供たちがボールで遊んでいた。こっちにボールが転がってきた。私が拾って投げ返すとニコっと笑った。