wanderer

人生放浪記(まだ更新中)。物心ついた頃から性別に違和感あり。職業選択の不自由を味わいながら結果的に「放浪者」になってしまったこれまでの人生を振り返る。

パース

パース駅の近く、ノースブリッジにあるユースにチェックイン。メルボルンに比べたらこぢんまりしているが、かわいらしいし、きれいな街だ。『地球の歩き方』に載っていた日本食レストランのサムライに行き、シェアハウスの募集が出ていないかチェックする。当時、ここは日本人ワーホリの情報交換の場になっていた。非常に助かった。
家が見つかるまでの間にロットネスト島、モンキーマイア・シェルビーチ、ピナクルズのツアーに参加した。夜、モンキーマイアツアーのバスに乗ろうとしたとき、たまたま一人で旅行していた日本人の女の子と出会う。彼女もこのツアーに参加するという。バスに乗り込むと、車内はホウキのようなもので座席を区切ってある。ドライバーに「これなに?」と聞くと、「ここから前は日本からのツアー客が乗ってくるのさ」と。日本人の団体さんと同じツアーに入れられていた。早朝、モンキーマイアリゾートに到着、朝食をとる。相変わらずハエがブンブンうるさい。私たちは慣れっこになっていたが、日本からのツアー客は悲鳴を上げていた(笑)。もうハエとまったから食べられない~とかなんとか。私たちはササっとハエをよけて食べた。モンキーマイアでは無事にイルカに会え、シェルビーチも満喫した。
2週間くらいしてようやくシェアハウスが見つかる。シティから2駅で便利だ。家賃も安い。すでに日本人の女の子が住んでいたので下見をさせてもらう。スーパーへも歩いていけるし、湖も近い。ここに決めた。
もうすぐユースを出るというとき、キッチンで声をかけられ仲良くなった子がいた。いろいろ話していると、「その家、前に私が住んでた」と。神奈川出身なのになぜか関西弁を話す面白い子だった。その子ともう一人仲良くなった子とレンタカーで「ハットバー王国」にも行った。西オーストラリア州から勝手に独立宣言したおじいさんがいるとかいう噂を聞いて、行ってみることにしたのだ。ジェラルトンから内陸に入った小さな町だったと思う。国王と王女(おじいさんとおばあさん)に会え、グッズを買った。1995年当時の話だ。もう、さすがに今はないだろう。
パースでは偶然というか不思議なことがたくさん起きた。さっきのように「その家、前に私が住んでた」とか、なんの約束もしていないのにモールでばったり会ったりとか。実はパースへ来る前の旅の途中で会ってた、とか。友達の友達につながったりとか。小さな街だからなのかもしれないが…。うまくいえないが、今思い返しても、こんなにラッキーが重なったことはなかったというくらい不思議な時間だった。